2017年2月22日水曜日

tardy 5


望 side


今日の濱ちゃんは一段と厳しかった。

いつも出してくれる助け舟も出してくれへん。

俺はごめんなさいっていうの苦手やのに。

もう涙も止まらない。

やっとのことでごめんなさいと言えた俺。



「ん。じゃあ仕上げ。今日は定規使うけど、ええな?」

ここで俺はもう絶望。



そんなんええわけないやんっ!


渋々了承したけど…


なりふりなんて構っていられず、ごめんなさいって叫んだ。

なんだかんだいって、一回おまけしてくれたけど(笑)


もう夢中で濱ちゃんに抱きつく。

怖かったんやもん。

痛かったんやもん。

甘えたいの。

なんていう俺の気持ちを汲み取ってか、ギュって抱きしめ返してくれた。

「望。よう頑張ったな?」

といつもの笑顔の濱ちゃん。

「痛かっ…た…」

まだ止まらない涙、もう子供やん。俺。

「せやんなぁ。痛くしてごめんなぁ。」

と小さい子供みたいに頭をなでられた。

今はこんなのも悪くないけど…

「もうあんまり心配かけへんといてや?」

「んっ…わかってるし…」


「そうだ、このあと、ご飯でもいくか?」

「行くっ!」

もう甘々な濱ちゃんに思う存分に甘えたるわ!

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