side 桐山照史
神ちゃんは昔の俺を見ているみたいやった。
俺もそれで怒られたことがあるから(笑)
ちょっと曲がってたほうがかっこいいみたいな考えをもってたんちゃうかな(笑)
でも、この世界では礼儀を知らないものは容赦なく落とされる。
神ちゃんはダンスの実力も歌唱力もあった。
力を持っているからこそ、見逃すわけにはいかなかった。
意を決して呼び出すと、当の本人は不思議そうな顔をひょっこりと廊下に覗かせた。
空いていた楽屋に連れて行き、
「そこ、座り?」
と声を掛けると、黙って椅子に座る神ちゃん。
「今日話があって呼んだんやけど、何の話かわかるか?」
神ちゃんは相変わらず黙って首を振った。
「……そろそろ口の聞き方覚えられへん?」
多分本人も自覚があったんだろう。
気まずそうに目を伏せた。
「この世界では、礼儀を知らんやつは上がっていかれへん。神ちゃんは力がある。やから、こんなことで立ち止まって欲しくない。」
ずっと黙ったままだった神ちゃんがようやく口を開いた。
「…そんなん桐山くんに関係ないやないですか…」
「まぁそうかもしれへんなぁ。やけど、俺もこれ以上見逃せへんよ。…って、もしかしてはじめてか?」
「…なにがですか?」
「お仕置きや。まぁ…それもそうか。なら、俺が教えたる。こっちおいで。」
と無防備にも近づいてきた神ちゃんの腕を引っ張って、俺の膝の上に腹這いにさせた。
「なっ…なにしてっ…」
「やから、お仕置き。お尻叩かれるんやって、今から自分は。」
「はぁっ?ちょっ…離してやっ」
「大人しくしておいたほうがええと思うで?あとで痛い思いするのは自分やからな。」
ちょっと怖気づいたのか、大人しくなった。
それを機にズボンも下着も下ろすと、
「ちょっ!何してん!…」
「ん?服着てたら意味ないしな。さて、ちょっとばかし泣いてもらうで。」
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