2017年2月22日水曜日

tardy 3

望 side


濱ちゃんに空いた楽屋に連れられて入った。

「そこ、座って?」

と濱ちゃんに言われて座ったけど…内心落ち着いてなんかいられない。

さっきメンバーと楽しく話して、半分忘れてたっていうのに一気に現実に戻されたって感じ。



「…望?今日、なんで遅刻したんやったっけ?」

「頭痛かったんやって…」


「ほんまか?言うなら、今のうちやで?」



めちゃくちゃ心拍数が上がってるのがわかる。

「…ほんまやって。。そんなに…俺のこと信用できひん…?」




「ふぅ…望のマネージャーさんに、確認済みなんやけど?」


「!!…」


「何十回も電話掛けたんですけど起きてなかったみたいで…それとちょっと道も混んでまして。すみません、僕の力不足です。やって。」


沈黙が重い。


まさかマネージャー経由でバレるなんて想定外。


「それになぁ、望が嘘ついてるかどうか、俺にはお見通しやしな。何年一緒にいると思ってるん?」


「……」


「覚悟はできてるんやろ?バレたとき、どうなるか覚悟した上での嘘やんなぁ。」


「ちがっ…その…」


「言い訳なら今聞いたるけど。」


「…いや……ない…です。」


「せやんな?そんなことしたら、回数増えるだけやからな。」


いつものゆるふわな濱ちゃんが大好きやのに…

そんな濱ちゃんに怒られてるこの状況にもう目から涙がこぼれる。

「遅刻して、嘘ついて、メンバーに心配かけて。今日は泣いてもらうで?」

「やっ…濱ちゃ…ごめっん…」


「望。おいで。今日は俺も見逃せへん。」

と言うと同時に腕を引っ張られて、あっという間に濱ちゃんの膝の上。

俺のほうが背高いのに…濱ちゃんが大きく見える。


衣装で着てたオシャレなカーゴパンツも下着も全部下ろされて。


俺の恐怖と恥ずかしさはもうピークだ。

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