2017年2月23日木曜日

past story 4

side 桐山照史

いやぁ…正直謝るまでもっと苦戦するかと思ったんやけどね。

要は根は真面目ってやつ?

案外すんなり謝った。

意外と世渡り上手?(笑)


仕上げにあと5回と思って足を組むと、さすがに抵抗したものの、すんなり受け入れた。


そうじゃないと、俺が許さないことを察したんやろな。


パァンっっ!!

パァンっ!!!

パァンっ!!

「…ったい!…ややっ…も、許してやっ」

パァンっ!

パァンっ!!!

「ごめ、なさいっ……っ‼︎…」


「終わり。もうええよ。痛くしてごめんな。」

抱き起こすとポロポロ涙をこぼしてる。

ギュっと抱きしめると、神ちゃんは手でそっと袖を握りしめた。

たぶん甘えたいっていう神ちゃんなりのサイン。

「桐山くんっ…こわっ…かっった…」


「ごめんなぁ。我慢してえらかったで。」

と神ちゃんが落ち着くまでそうしてると…


コンコンッ

とドアのノック音と共に淳太くんが入ってきた。


「照史いるか〜…ってごめん。取り込み中?」

「あぁ〜…もう終わってるから大丈夫やで。」

すると、そそくさと俺から離れる神ちゃん。

「…なんや。神山、ついに照史に怒られたん?照史がねぇ…」

少し体裁が悪いように神ちゃんは視線を横に向けている。

「ちょっ…淳太くんっ。それ以上は…さ…?」

頭にはてなを浮かべてる神ちゃん。

すると淳太くんはニヤッと笑って、神ちゃんの方を向いた。

「神山、こいつもお前とおんなじことで、俺に怒られてわんわん泣いたんやで(笑)」


「泣いてないっ!淳太うるさいっ!」

「なんやその口の聞き方。しかも呼び捨てにすな、アホ。ここで俺の膝にくるか?」

「ちょっ冗談きついって…すいません…」




「ははっ」

と神ちゃんが笑った。

「ちょっ神ちゃん⁈ 笑っていいところやないで⁈」

「ええやんなぁ、神山。よし。今日は俺がご飯連れてったるよ。ほな行くで!」

俺と神ちゃんは満面の笑みで顔を見合わせた。

そう、この出来事以降、ちゃんと神ちゃんは敬語も礼儀も意識するようになった。

今ではジャニーズwestのおかんやからな(笑)





past story 3

side 神山智洋


さっきからたくさん降ってくる怖いセリフに俺は情けなくもビビってた。

これから何されるかいまいちよくわかんないし。


「さて、ちょっとばかし泣いてもらうで。」

と言われて俺の恐怖はマックス…


パァンっ!

「…‼︎…ったぁぁ」

えっ?俺、ほんまに叩かれてる?

これ、何回も続くん…?

と考えてたら、次から次へと降ってくる手。

パァン!

パァンっ!

パァン!

「ちょっ…やだって…離せって!」

「…神ちゃん、そんな態度のうちは終わらへんよ。」

パァン!

パァン!

バチン!

「離せって言うとるやんかぁ!…痛いって!…桐山くん!」

とたぶん20回近く叩かれて、でも終わる気配を見せないお仕置きに俺は怖くて目が潤んできた。

もう泣く寸前。

でも泣くなんて俺のプライドが許さへん。

意地でも我慢したかったんやけど。。

一回溢れた涙はもう止まらない。

「やっ…もう、いや、やって…ちゃんと、するからっ…」

とここで手が止まった。

「神ちゃん。ほんまに実力がある人は、いつでも謙虚や。今がそういう年頃なんはわかる。でも、それを言い訳になんでも許されるわけやないんやで。」

「…グスッ…」

「神ちゃん、悪いと思ってるなら…ごめんなさい、やろ?」

「っ……」

桐山くんが手を振りあげたのがわかった。

「ごめっ…なさぃ…」

「ん。よくできました。」

と頭を撫でられた。

そして同時に足が組まれた。

「神ちゃん、足組むとちょっと痛さが増すんよ。もう少しだけ、我慢な。」

「⁉︎…もういやゃっ…俺…謝ったやないですか…」

ちょっと敬語を混じらせて話す俺。

「反省してからがお仕置きなんやよ。我慢、できるやんな?」

もう受けなければ許されないってわかった俺は黙ってうなずくしかなかった。

past story 2

side 桐山照史


神ちゃんは昔の俺を見ているみたいやった。

俺もそれで怒られたことがあるから(笑)

ちょっと曲がってたほうがかっこいいみたいな考えをもってたんちゃうかな(笑)

でも、この世界では礼儀を知らないものは容赦なく落とされる。

神ちゃんはダンスの実力も歌唱力もあった。

力を持っているからこそ、見逃すわけにはいかなかった。


意を決して呼び出すと、当の本人は不思議そうな顔をひょっこりと廊下に覗かせた。


空いていた楽屋に連れて行き、

「そこ、座り?」

と声を掛けると、黙って椅子に座る神ちゃん。

「今日話があって呼んだんやけど、何の話かわかるか?」

神ちゃんは相変わらず黙って首を振った。


「……そろそろ口の聞き方覚えられへん?」

多分本人も自覚があったんだろう。

気まずそうに目を伏せた。

「この世界では、礼儀を知らんやつは上がっていかれへん。神ちゃんは力がある。やから、こんなことで立ち止まって欲しくない。」


ずっと黙ったままだった神ちゃんがようやく口を開いた。


「…そんなん桐山くんに関係ないやないですか…」

「まぁそうかもしれへんなぁ。やけど、俺もこれ以上見逃せへんよ。…って、もしかしてはじめてか?」

「…なにがですか?」

「お仕置きや。まぁ…それもそうか。なら、俺が教えたる。こっちおいで。」


と無防備にも近づいてきた神ちゃんの腕を引っ張って、俺の膝の上に腹這いにさせた。


「なっ…なにしてっ…」

「やから、お仕置き。お尻叩かれるんやって、今から自分は。」


「はぁっ?ちょっ…離してやっ」

「大人しくしておいたほうがええと思うで?あとで痛い思いするのは自分やからな。」

ちょっと怖気づいたのか、大人しくなった。

それを機にズボンも下着も下ろすと、

「ちょっ!何してん!…」

「ん?服着てたら意味ないしな。さて、ちょっとばかし泣いてもらうで。」

past story

side 神山智洋


とある雑誌でジャニーズwest全員でグループトークをすることになった。

話をしているうちに、話題はジュニア時代のことに。

「神ちゃんほんまに丸くなったよなぁ…」

と突然話を振られた俺は若干苦笑い。

照史くんと目があうと、ニヤッとされた(笑)




昔の俺はほんまに尖ってた。

先輩にタメ口は当たり前やったし、髪型とか服装とかも奇抜…って髪型、服装は今もやな(笑)

そんな反抗期真っ盛りだった俺が鬼のような照史くんに怒られた話(笑)




俺はジャニーズに入ってすぐ、照史くんに会った。

歌がめっちゃ上手くて、みんなを引っ張っていて、普通に尊敬できる人やった。

当時の俺はなんでもかんでもちょっと曲がってたほうがかっこいいと思って、敬語なんてつかってなかった。

誰かに強く注意されるわけでもない。

それに好きだったダンスが少しずつ評価されていくのが感じられる。

そんな少し調子にのっていた俺は余計敬語なんて使う気にもなれなかった。

ある時、

「神ちゃーん、誰かに呼ばれてんで。」

と同期のジュニアに呼ばれて俺は部屋を出て廊下に顔を覗かせると、そこにいたのは桐山くん。


頭上にはてなが浮かぶ俺。

「神ちゃん、ちょっとええか?」

レッスンも終わって帰るだけやった俺はうなづくと、近くの空いていた部屋に連れていかれた。

2017年2月22日水曜日

tardy 5


望 side


今日の濱ちゃんは一段と厳しかった。

いつも出してくれる助け舟も出してくれへん。

俺はごめんなさいっていうの苦手やのに。

もう涙も止まらない。

やっとのことでごめんなさいと言えた俺。



「ん。じゃあ仕上げ。今日は定規使うけど、ええな?」

ここで俺はもう絶望。



そんなんええわけないやんっ!


渋々了承したけど…


なりふりなんて構っていられず、ごめんなさいって叫んだ。

なんだかんだいって、一回おまけしてくれたけど(笑)


もう夢中で濱ちゃんに抱きつく。

怖かったんやもん。

痛かったんやもん。

甘えたいの。

なんていう俺の気持ちを汲み取ってか、ギュって抱きしめ返してくれた。

「望。よう頑張ったな?」

といつもの笑顔の濱ちゃん。

「痛かっ…た…」

まだ止まらない涙、もう子供やん。俺。

「せやんなぁ。痛くしてごめんなぁ。」

と小さい子供みたいに頭をなでられた。

今はこんなのも悪くないけど…

「もうあんまり心配かけへんといてや?」

「んっ…わかってるし…」


「そうだ、このあと、ご飯でもいくか?」

「行くっ!」

もう甘々な濱ちゃんに思う存分に甘えたるわ!

tardy 4

崇裕 side


できれば、望に自分で言ってほしかった。

まぁ、本人はごまかし通せるとふんだんやろな。


マネージャー経由で俺が事情を知ってると言うと、一気に焦った表情になる望。


まだ何もしてないのに、涙をこぼしてる。

そんななるなら、下手な嘘なんてつくなって話や。



さて、もう少し反省してもらうかな。

俺はソファに座って望を膝に乗っけた。

パァンっ!

「いっ…」

パァン!

パァン!

パァン!

「痛いっ…濱ちゃ…待ってっ!」

「待たへん。」

パァン!

パァン!

パァン!

バチン!

「やっ…やだっ…許してっ…」

しばらく俺は何も喋らないで続けた。

なのに望は「やだ」だの「待って」だのしか言わへん。

パァンッッ!!

「っ‼︎…」

「望。反省しとるんやったら、言うべきことあるんやないん?」

望はこういう時、子供扱いされてるのが恥ずかしいのかごめんなさいが言えない。

パァンッッ!

「いぃっ!…ごめ…なさいっ…」

パァン!

「聞こえへん。」

パァンッッ!

「やっ…ごめんなさいっ!」

「望。望が来なかった時、淳太、心配しとったよ。なんかあったんかなって。俺も心配やった。」

「…っ…ごめん…」

「それに体調悪いなんて嘘、そんなに心配されたいん?」

「ちがっ…そんなんじゃ…」


「…怒られたくないからとか、そんなん望の勝手やよ。素直に謝るのが筋ってもんや。余計痛い思いするのは自分やで。」


「ごめん…なさい。」

「ん。じゃあ仕上げ。今日は定規使うけど、ええな?」

「‼︎…やだっ…もう反省した…し。。」

「そんだけ悪い子やったんやで?今日の望は。5回だけ、我慢な。」


渋々うなずく望。


ビシッ!

ビシッ!

「痛いぃっ!…やだぁ…」


ビシッ!

ビシッ!!


「いっ…!…ごめんなさいっ!」


「ん。終わり。もうええよ。」

望を抱き起こすと、顔が涙でぐちゃぐちゃ(笑)

ぎゅっと抱きついてくる望。

可愛いやっちゃな(笑)

tardy 3

望 side


濱ちゃんに空いた楽屋に連れられて入った。

「そこ、座って?」

と濱ちゃんに言われて座ったけど…内心落ち着いてなんかいられない。

さっきメンバーと楽しく話して、半分忘れてたっていうのに一気に現実に戻されたって感じ。



「…望?今日、なんで遅刻したんやったっけ?」

「頭痛かったんやって…」


「ほんまか?言うなら、今のうちやで?」



めちゃくちゃ心拍数が上がってるのがわかる。

「…ほんまやって。。そんなに…俺のこと信用できひん…?」




「ふぅ…望のマネージャーさんに、確認済みなんやけど?」


「!!…」


「何十回も電話掛けたんですけど起きてなかったみたいで…それとちょっと道も混んでまして。すみません、僕の力不足です。やって。」


沈黙が重い。


まさかマネージャー経由でバレるなんて想定外。


「それになぁ、望が嘘ついてるかどうか、俺にはお見通しやしな。何年一緒にいると思ってるん?」


「……」


「覚悟はできてるんやろ?バレたとき、どうなるか覚悟した上での嘘やんなぁ。」


「ちがっ…その…」


「言い訳なら今聞いたるけど。」


「…いや……ない…です。」


「せやんな?そんなことしたら、回数増えるだけやからな。」


いつものゆるふわな濱ちゃんが大好きやのに…

そんな濱ちゃんに怒られてるこの状況にもう目から涙がこぼれる。

「遅刻して、嘘ついて、メンバーに心配かけて。今日は泣いてもらうで?」

「やっ…濱ちゃ…ごめっん…」


「望。おいで。今日は俺も見逃せへん。」

と言うと同時に腕を引っ張られて、あっという間に濱ちゃんの膝の上。

俺のほうが背高いのに…濱ちゃんが大きく見える。


衣装で着てたオシャレなカーゴパンツも下着も全部下ろされて。


俺の恐怖と恥ずかしさはもうピークだ。