望 side
濱ちゃんに空いた楽屋に連れられて入った。
「そこ、座って?」
と濱ちゃんに言われて座ったけど…内心落ち着いてなんかいられない。
さっきメンバーと楽しく話して、半分忘れてたっていうのに一気に現実に戻されたって感じ。
「…望?今日、なんで遅刻したんやったっけ?」
「頭痛かったんやって…」
「ほんまか?言うなら、今のうちやで?」
めちゃくちゃ心拍数が上がってるのがわかる。
「…ほんまやって。。そんなに…俺のこと信用できひん…?」
「ふぅ…望のマネージャーさんに、確認済みなんやけど?」
「!!…」
「何十回も電話掛けたんですけど起きてなかったみたいで…それとちょっと道も混んでまして。すみません、僕の力不足です。やって。」
沈黙が重い。
まさかマネージャー経由でバレるなんて想定外。
「それになぁ、望が嘘ついてるかどうか、俺にはお見通しやしな。何年一緒にいると思ってるん?」
「……」
「覚悟はできてるんやろ?バレたとき、どうなるか覚悟した上での嘘やんなぁ。」
「ちがっ…その…」
「言い訳なら今聞いたるけど。」
「…いや……ない…です。」
「せやんな?そんなことしたら、回数増えるだけやからな。」
いつものゆるふわな濱ちゃんが大好きやのに…
そんな濱ちゃんに怒られてるこの状況にもう目から涙がこぼれる。
「遅刻して、嘘ついて、メンバーに心配かけて。今日は泣いてもらうで?」
「やっ…濱ちゃ…ごめっん…」
「望。おいで。今日は俺も見逃せへん。」
と言うと同時に腕を引っ張られて、あっという間に濱ちゃんの膝の上。
俺のほうが背高いのに…濱ちゃんが大きく見える。
衣装で着てたオシャレなカーゴパンツも下着も全部下ろされて。
俺の恐怖と恥ずかしさはもうピークだ。
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